都市計画学会関西支部「新しい都市計画教程研究会」

学芸出版社

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近未来の都市計画教科書制作

ミニ・ワークショップ

終了しました


趣旨

 都市計画学会関西支部では20周年を迎える今秋に向けて、新しい時代の都市計画教科書を制作している。
 本書では、都市計画の構造転換を「造る都市計画から成るまちづくり」への転換と捉え、論を展開する。近代都市計画はどちらかといえば「金」や「権力」を使って都市を造ってきた。これには一定のパワーが必要であった。しかし、人口減少時代を迎えるこれからは、省資源・省エネルギーで都市計画を行っていく必要がある。地域に存在する資源を活用し、資源の関係性を紡いでいくことで「自ずと成らしめる」まちづくりへと舵を切っていくことが大切である。
 本書の内容を検証するための今までのミニ・ワークショップでは「造るのではなく、成る都市空間の秩序」を説明することの難しさ、「人の生活や行為と空間の相互作用を読み解くことの意義」など、根本的なところでなお説明が必要なことが明らかになった。これを糧として教科書を仕上げていきたい。
 皆様の忌憚のないご意見をお願いします。

新しい都市計画教程研究会・久隆浩

全7回(18時半〜、大阪)

4月20日(水)「序章 都市計画とまちづくりのパラダイムシフト」(久隆浩)、「2章 農村の空間構成」(柴田祐)

5月11日(水)「都市空間の秩序」(嘉名光市)、「生活・行動の特性」(林田大作)

5月16日(月)「協働のまちづくりのあり方」(久隆浩)「コミュニティと地域自治」(坂井信行)

5月30日(月)「共生のまちづくり」(室崎千恵)「都市のマネジメント」(篠原祥)
 キャンパスポート大阪 ルームA

6月6日(月)「まちづくりを担う市民」(松村暢彦)「自然の摂理を活かしたまちづくり」(宮崎ひろ志)
 キャンパスポート大阪 ルームA

6月15日(水)「都市と自然の共生」(下村泰彦)「協働のまちづくりを担う専門家」(坂井信行)
 大阪産業大学梅田サテライト LECTURE A

6月20日(月)「地域の文化・資源を活かしたまちづくり」(永田宏和)
 キャンパスポート大阪 ルームA


●下記の本にまとまりました

『都市・まちづくり学入門』ご注文はこちら

A5判・224頁・定価2625円(本体2500円)


参考資料

●構成案
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  序 都市計画とまちづくりのパラダイムシフト(久 隆浩)
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◆1部 都市の空間構成を読み解く
  2 農村の空間構成(柴田 祐)
  3 都市空間の秩序(嘉名光市)
  4 生活・行動の特性(林田大作)
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◆2部 協働・共生のまちづくり
 ◇協働のまちづくりのしくみ
  5 協働のまちづくりのあり方(久 隆浩)
  6 コミュニティと地域自治(坂井信行)
  7 都市のマネジメント(篠原祥)
 ◇協働のまちづくりを担う人材
  8 まちづくりを担う専門家(坂井信行)
  9 まちづくりを担う市民(松村暢彦)
 ◇共生のまちづくり
  10 自然の摂理を活かしたまちづくり(宮崎ひろ志)
  11 都市と自然の共生(下村泰彦)
  12 共生のまちづくり(室崎千重)
  13 地域の文化・資源を活かしたまちづくり(永田宏和)

参加者からのご意見・ご感想

☆第1回へのご感想


Iさん(民間事務所):
・基本的に今の社会システムを変えずに、併行するものとして今回の「まちづくり」を考えるということでした。それは意義深いことだと思いますが、随所、単なる理想論、願望で終るところが目立つことになると思われる。柴田氏の話でもそれは明らかになりました。
 出版の狙いがどこにあるのか、注目していきたいと思います。
・人はその時々に必要に迫られて、あるいは欲望、願望に従って環境を造っています。古い集落もそこは変わらないと思います。そのとき「なる」と「つくる」をどこで区別(定義)するのでしょうか。ロードサイドショップも私には「なる」環境のように思われますが。

Sさん(市役所):
 緑の基本計画の見直しを始めようとしており、その見直しのヒントとなりそうです。

Yさん(民間事務所):
 大変勉強になりました。有り難うございます。
 「なるまちづくり」という言葉をはじめてお聞きしましたので、まだまだなじめないところがございます。
 今後のセミナーもできるだけ参加させていただき、最後に「なる」がしっくりとくれば幸いです。
 本日は有り難うございました。

Yさん:
 「成る」とは、その地域で仕事があり、税収があり、住民サービスが行き届くことではないかと思います。
 第一次産業従事者が減少していることへの改善策も必要ですし、地域福祉という視点での発言がお二人とも少なかったように思います。

Mさん:
 『専門家がうまく「しかけ」をつくれ』
 専門家ではないのですが、うまく「しかけ」をつくるようになりたいです。

Kさん(大学院生):
 非常に参考になりました。
 歴史や農からも学びながら都市計画制度が日本独特のものに発展していくことを期待しています。

Mさん(大学&執筆者):
 質問時間が比較的十分取られていた点が良かったです。(担当するとき、やや恐いですが)

Nさん(県庁):
・まちづくりにおいて行政と住民の間に専門家が必要とすると、そのフィーは誰が手当をするのか。行政ではコンサル派遣、アドバイザー派遣という形で金の用意を考えるが、それが王道なのかどうか。どうでしょうか。
・農村が、量的にどのぐらい必要なのか。社会、産業でどう数値的におさえられるのかといった話をいれてはどうでしょうか。

Yさん(国):
 どうも有り難うございました。

Sさん(市役所):
 「都市計画」と「まちづくり」の接点が不明確だと感じました。
 「住民の活動から「成るまちづくり」が醸成される(まちづくりから都市計画へのアプローチ?)」というお話に関して、これ自体に違和感はありませんが、このプロセスを経て生まれた「まちづくり」が果たして「都市計画」なのかどうか。また、この「まちづくり」と「都市計画」にどのような関係(接点)があるのかが分かりませんでした。
 このような疑問を持つ背景として、私自身の原体験があります。
「都市計画」を住民主体のまちづくりに落とし込もうとしておりました(都市計画からまちづくりへのアプローチです)。具体的な手法は「地区計画」でしたが、「地区計画」を住民主体で取り組むにしても、住民は都市計画のことをまったくといっていいほど知りません。
 したがって、地区計画を住民主体で取り組む場合には、例外なく、都市計画を理解していただくために一定の時間と労力が必要となります。
 これは今も変わらないと考えていますが、したがって、「都市計画を住民が生かす」とうのは、住民の内発的な動機や発想ではあり得ないのではないかと考えています。
 したがって、都市計画法による「都市計画」と自由な発想による「まちづくり」とは根本的に違うのではないかと考えるにつけ、「都市計画教科書」ではこの違いをしっかりと定義する必要があるのではないかと感じました。そのうえで、「都市計画」と「まちづくり」の関係性を改めて整理することができるのではないかと考えています。
 「都市計画」そのものの役割の変容に対して、次に求められる(期待する)都市計画の役割をしっかりとイメージができていない現状があると感じていますので、教科書では、それを明記できればと思いますが難しい課題です。

☆第7回&全体についてのご感想

Uさん(民間会社):
 持続可能なまちづくりについて勉強になりました。
 有り難うございました。

Sさん(民間会社):
 「祭り」的なイベントがプラットフォームになる話。「アート」の広義な意味、仕組み、システムを、デザイン、アーとすることで、成功している事例、考え方の話など、とても面白く参考になりました。

Sさん(民間会社):
 まちづくりWSファシリテーターとして携わるときがあります。
 お聞きしました「おしつけない」「声を聞く」という永田氏のコメントは私も同感ですと、実感をいたしました。

Kさん:
 現場の意見として具体的な話で解りやすかった。

Sさん(民間会社):
 これから日本の「まちづくり」を目指す今の時期に、今回のような議論が始まったのはとても良いと思います。
 (今回のシリーズ)もっと積み重ねた話し合い、発表ができる事を願っています。有り難うございました。

Kさん(国):
 久先生はフロア側向きか、横向きにお座りいただくと、お話がお聞きしやすかったと思います。

Sさん(市役所):
 まちづくり事例の「最初のきっかけ」について解説が欲しいと思います。まちづくりは、よく持続可能性の必要性や困難性が言われるのですが、それらは「最初のきっかけ」に帰着するものと思います。そして学生などの読者が、まちづくりに対する自分の立ち位置をイメージできるような仕上がりを期待します。

Iさん:
 都市計画、特にまちづくりのプロセスが良く分かり大変勉強になりました。

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