学芸セミナー

なぜイタリアの村は美しく元気なのか

スロー志向に応えた農村の選択

宗田好史

2012.8.8(終了しました)


2012年8月15日発売


趣旨


宗田好史さん
 各地に広がる美しい風土と香り高いワイン、ふくよかなチーズ、香ばしく調理された肉や魚…イタリア農村の魅力は多くの人が知るところです。またこれらを売りにする農村観光(アグリツーリズモ)も約2万施設、20万ベッド、一兆円産業に成長しています。
 しかし、この魅力も、ステキな民泊も昔からあったわけではありません。実はこの数十年で創られたものだというのです。
 本セミナーでは『なぜイタリアの村は美しく元気なのか』を上梓された宗田好史さんをお招きし、村づくりの切掛けとなった四つの出来事と三つの変化という本書のあらましをごく簡単にご紹介いただき、一見バラバラに起こったように見える動きが、地域でいかに一つに紡ぎ上げられ村の再生に繋がったのか、その秘密を語って頂きます。
 またスローフードに詳しい岡崎章子さんと、地産地消や都市農村交流に取り組む中村貴子さんからコメントをいただき、イタリアの経験から日本が学べることがあるのかどうか、会場の皆様と議論を深めたいと思います。
 奮ってご参加ください。

前田裕資
 


日時/場所/会費


アッシジ郊外

 12年8月8日(水曜日)
 18時00分開場、18時30分開演〜20時30分頃まで
 京 都学芸出版社3階
 会 費/1000円
 参 考イタリア世界遺産物語〜人々が愛したスローなまちづくり〜講演録

参加者のご感想

○Yさん(行政)
 示唆に富んだセミナーでたいへん参考になりました。
 どのように現在の農村に応用していくか、施策をどのように変えていけば良いか、著書を拝読し考えたいと思います。
 今後ともご支援を宜しくお願い致します。
 国民性の違いがたいへん興味深く、著書にも書かれているのではないかと、読ませていただくのが楽しみです。

○Kさん(大学教員)
 とても楽しく聞かせていただきました。イタリアについて成功の要因を明快に語り、日本においてもやればできるのではないかと思わせるところが、良かったと思います。
 戦前までの世代が築いたものを、戦後の世代が、いろんな革新を行いながら、どう受け継いでいくかが課題であるとまとめられたことが、とくに印象的でした。

○Zさん(農業関係)
 非常に参考になりました。食べる、美味しい(もちろんクリーン)……という原則的な考えのもと、農業(無農薬農業をやっています)や農産物を考える良い契機になりました。また将来に向けてのまちづくりのヒントになりました。
 現在我々は都市生活者と山里を結ぶ事業を行っており、あらゆるポイントで参考になりました。

○Iさん(大学院生)
 食糧問題は水問題、エネルギー問題と共に21世紀を動かす大きなkey driversである。この問題に取り組むために、理念を明確にし、長期的に着実に進めていることが二人の講演で良く分かった。農村に新しい考え方、アイデアを注入し、智恵を蓄積していること、スローフード、スローシティなど、新しい運動をおこし、それを世界に発信していることが興味深かった。私は五つのダイエット*を言いはじめているが、この中で体のダイエットと欲望のダイエットが今日の話に関連している。
 (*道路のダイエット、車のダイエット、エネルギーのダイエット、体のダイエット、欲望のダイエット)

○Yさん(行政)
 すべてについて大変参考になりました。
 他の機会にも是非参加したいです。

○Iさん(行政)
 イタリアの先進的な事例に日本の農村がより美しくなるためのヒントがたくさん詰まっていた。変化を受け入れたイタリアの村と、これから変化を受け入れるかどうかの日本の村の違いがよく分かった。

○Yさん
 大変勉強になりました。イタリア人の「美意識」を見習いたいです。

○Sさん(NPO)
 よい勉強をさせてもらいました。
 会の活動にもこのヒントを参考にさせてもらいます。

○Sさん(観光業)
 他国の話を聞くことで、日本との共通性や異なる点を明確にできた。
 日本ではどうしたらいいのか、考えていくきっかけになりました。
 イタリア人カタギが面白いです。

○Iさん(設計)
 中村先生の意見には本当にうなずけるものがあり、イタリアの美しさから学ぶものは大きいと思います。
 日本にも伝統的な美しいものは多くあり、イタリアの良さを学びながら日本なりの良さをいかしてどう実現していくかということを考えないといけないと思いました。

○Yさん(設計)
 いろいろと刺激的な新しい観点のお話が聞けて、これからいろいろと広がって考えるヒントをいただいたように思います。

○Hさん(デザイン、栄養士)
 食をキーワードに興味があり参加しましたが、文化、都市、農村景観、デザインなど多角的なお話が聞けて充実した時間でした。ありがとうございました。
 中村先生の最後のコメントで教育にも言及されましたが、親の立場からもとても共感いたしました。

○Kさん
 盛りだくさん。イタリアの現状を知ることができた。

○Gさん(ツーリズム研究者)
 宗田先生のお話しで、「なぜイタリアの村が美しく元気なのか」、歴史的なエポックを抑えながら、背景をよく理解できました。
 岡崎章子さんの「変わりゆくイタリアの食生活」につていの発表は、スローフードに関して、宗田先生のお話を補うもので意義深かった。
 中村講師のイタリア農村の「美しい見せ方」に学ぶ視点は貴重です。

○Tさん(民間、大学院生)
 毎年、年間60日をヨーロッパ、主にドイツ、ミラノ、パリで過ごしている(研究や仕事のため)。アパート暮らし、ホームステイを体験し、ホテル暮らしに飽きたらなくなった。
 アグリ“ツーリスト”になりたくて、今回参加した。
 世界中、および日本でもアグリツーリストでどこでも過ごすことができれば、農村との共存の可能性が広がるのでは?
 所有の時代から土地のシェアリングの時代へ、楽しく、より豊かなエコへ、強い関心がある。

○Kさん(設計)
 今日はただただ勉強になりました。
 考えさせられました。
 新しいほうの農業にもかかわりがあるので。
 さいごに宗田先生が言われた都市体験のちがい、っていうのが、私も同意です。

○Oさん(まちづくりセンター)
 とても魅力的なお話が聞けました。確実に日本も「質」の時代に入っている中で、学べる視点をいくつも頂けたと思います。
 国が主導しない、地域主体のアグリツーリズムの広がりこそ、日本の農村の元気モデルと言えるのではないでしょうか。

○Nさん(商社)
 皆様の講演・説明興味深く拝聴させていただきました。
・宗田先生:
 1980年代後半から1990年代前半に自身が泊まったアグリツーリズモの宿はおそらく小作農さん系のもので、いわゆる農家臭い宿、昨年泊まった五つ星のアグリはおそらく外資かコンサルか大型資本のはいったビジネスモデル化が成ったものだったのだと非常に納得、「修復ではなく復元だ」という説明も説得力があり腑におちた点多々ありました。
・岡崎研究員:
 コメントというより感想ですが、お話を聞きながらパルマ近郊に旅した際のポー川の豊かな流れを思い出しておりました。
・中村講師:
 ツカミとしてカラフルゴミ箱から説明されるセンスをはじめ本当にイタリアが好きなのが良く伝わりました。あと2時間くらいお話聴いていたい感じでした。我が国も近い将来「国を挙げて」、特に農業分野でのイタリアの感性に追いつけ追い越す時代が来てほしいと切に感じました。

講師略歴

宗田好史さん
1956年浜松市生まれ。法政大学工学部建築学科、同大学院を経て、イタリア・ピサ大学・ローマ大学大学院にて都市・地域計画学を専攻、歴史都市再生政策の研究で工学博士(京都大学)。国際連合地域開発センターを経て、1993年より京都府立大学准教授、2012年より同教授。国際記念物遺産会議(ICOMOS)国内委員会理事、東京文化財研究所客員研究員などを歴任。

○岡崎章子さん(イタリア料理研究家、管理栄養士、滋賀県立大学講師、京都府立大学大学院博士課程)

○中村貴子さん(京都府立大学大学院講師、農学博士)


宗田好史さんの本

なぜ美しく  ☆ 観光振興  ☆ 町家再生  ☆ 中心  ☆ イタリア


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