学芸セミナー@東京

スマート・テロワール
−農村消滅論からの大転換−

松尾雅彦/北野収

(2015.1.30/終了しました)


趣旨

松尾雅彦 著 浅川 芳裕 構成
推薦 川勝平太(静岡県知事)

*曖昧な活用の100万haの水田を畑地に大転換すれば
*農村は15兆円の穀物産業を創造できる      
*食と農を地域にとりもどす農村自給圏の構想    


 限界集落、市町村消滅!?が叫ばれています。本当でしょうか。
 とんでもない!
 「消滅どころか、農業・農村にこそ成長余地がある」と松尾雅彦さんは主張し、その具体的な方法論として『スマート・テロワール』を提唱されています。
 鍵は、余っている水田の畑地への思い切った転換と、そこで自給率が低い作物を育て域内の既存の工場で加工すること。そして消費者に新鮮なうちに届け、最高の味を提供するとともに、流通コストを抑え、「日常食品」で輸入原料による全国ブランド商品と対抗することです。
 こうして作付けされていない100万haの水田がよみがえれば、15兆円の新しい産業が生まれます。
 ポテトチップス事業で契約栽培を推進し市場価格の30%オフを実現したイノベーター、カルビー元社長、NPO法人「日本で最も美しい村」連合副会長の松尾さんの「辺境からの変革」の提案をお聞きください。
 ゲストには『シビック・アグリカルチャー―食と農を地域にとりもどす』の訳者・北野収氏を迎え、スマート・テロワール実現のために何をすべきか、具体的な行動について会場の皆さまとも議論したいと思います。

学芸出版社 前田 裕資

□日時/場所/会費


 15年1月30日(金曜日)
 18時00分開場、18時30分開演〜20時30分頃まで
 東 京ちよだプラットフォームスクエア505・506


当日のレジュメ

松尾さんのレジュメ

北野さんのレジュメ


参加された方からの感想

Sさん:
 非常に多くのヒントをいただいた。
 今後の生き方を決める上でのヒントになった。

Kさん:
 参加者の顔ぶれと、熱心さに圧倒されました。
 (遅れてきたので、本論をあまりうかがえなかったのですが)。
 今まで、農業再生や地域活性化は、研究者の机上の空論か、体験的成功例の紹介に終始していたように思う。松尾さんの「スマートテロワール」は、企業人としての挑戦と試行錯誤の道筋を体験的に整理し、現実的なロジックで未来へのビジョンを展開してくださった。
 これは農業の可能性ではなく、日本の明るい将来像を描くときに、極めて選択肢ではあるが、この「辺境からの変革」が果たされなければ、農業のみならず国の存続が難しいのではないか。

Oさん:
・松尾さまの講演は2回目ですが、企業経営者のトップとは思えない、現実よりずっと先の夢を語る姿はとてもすばらしいと思います。
 日本が再び農業大国になることで、大都市の消費生活から抜け出して、季節の変化や自然の風景を大いに楽しめるような日本社会がやってくることを期待したいです。

〇Iさん
 農業者と消費者を結びつけて地域経済が(Local Cityでも)循環する役割の担い手になりたいと考えている身としては、非常に参考になりました。
 この場合、大利益をあげられようが、小利益であろうが、環境の負荷の軽減、持続可能な地域社会(人間も他の生き物も地域も、南も北も、都市も農村も、生産者も消費者も加工・流通も)をつくるという志をお互いに持って実現してみようとすれば、自ずとWin-Winの関係を築こうとアイデアを捻り出し、試行錯誤することになる。
 その志さえ一致しているなら、反省はあっても(人の交替はあっても、役割の交替はあっても)、また一歩前へ進められるだろう。グローバルな企業(バイオ、商社、食品)が片一方で勢力をもっている以上、やはりシビック・アグリカルチャ、シティ・ファーマー、スマート・テロワール、里山資本主義、etc、etcを結びつける唱道者が必要。
 その契機となる役割を、この著作が果たすことを大いに期待したい。
 今度、山形最上鮭川村あたりで講演プランがありそうだと伺っていますので、是非ともその時には私も最上地区の農業者に呼びかけたいと思っています。
 本来なら私がそのイベントを仕掛けなければいけないのでしょうが、それはまだ身の丈以上の格好付けの役になってしまうので、修練を積ませていただく気持ちで臨んでいる段階です。
 今、私はシビックファーマーも参考の一つにしています。
 今後の希望としては、有機栽培で集合している人たちとも同じ土俵で交流・交話・提携できる『場』を学芸出版社が音頭をとってくれませんか。

Fさん:
 大規模農業による専従化。
 中山間における、自給生活を中心に経営できる体制を、趣味農業の推進(山村、中山間)、第二種兼業農家の復活、多様な農家、農業者づくりの推進、地域別の農業政策に変えるべきでると思う。
 農業後継者の育成で生活できる環境をつくるべきである。

Iさん:
・最初に水田270万ha→耕作160万ha。使っていない110万ha。
 …を話してくれれば、もう少し頭を回して聞けたと思います。
・今の農業が幻想であるのは皆うすうす承知していること。
 本日の参加者の年齢構成を考えているのかもしれないが、それを強調するのはどうかと思います。
・お二人目の話が繰り返しになっているのが、おもしろくなく感じました。
・スマートテロワールというキーワードが判りづらい。
  説明もない
  どうしてそう名付けたのだろう。
  スマートテロワール教ということ?
・目的が判らない。具体的にみせられませんか
・既存を拒否して新しい言葉を選んだ?
 お二人目がローカルな地産ショップも否定している?
 それって農家に受けいられるのか?疑問に感じる。
・本日は専門家、NPOの方が多く、一般市民が少ないからだと信じたく思います。
・最後に大豆の生産を外国農家から奪えという松尾氏の話と、ファーマーズマーケットが米国というのは、余りにかけ離れていると思います。
・農家の方の話があるといいです。

※会議中に事務局の方の会話がとても気になりました。
 集中して講師の方のお話を聞きたかったです。
 →(事務局)申し訳ございません。今回は会場の広さ、その他、不備が多かったため、ご迷惑をおかけしました。お詫びいたしますとともに、今後、改善いたします。

松尾雅彦

1941年、広島市生まれ、1965年、慶應義塾大学法学部卒業、

トーマス・ライソン著
北野収訳

 
1967年、カルビー株式会社入社、1992年、同社社長就任、2006年、同社相談役。
NPO法人「日本で最も美しい村」連合副会長、新品種産業化研究会(JATAFF内)会長、スマート・テロワール協会会長。

北野 収

獨協大学外国語学部交流文化学科教授。コーネル大学で修士号(国際農業開発論)と博士号(都市計画学)を取得。農林水産省、日本大学などを経て現職。現在の専門は開発社会学、地域づくり論、NGO研究。主な著書に『南部メキシコの内発的発展とNGO』(勁草書房、2008、日本NPO学会賞優秀賞、日本協同組合学会賞学術賞)など


『スマート・テロワール』

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