学芸セミナー@京都

原科 幸彦
人口減少時代のプラニングシステム
『都市・地域の持続可能性アセスメント』を語る

2015.6.27/終了しました


趣旨


原科幸彦、小泉秀樹 編著

 いま、巨大な防潮堤も新国立競技場も、総合的にみて社会全体の持続可能性を高めるのかどうか、事前に真剣に検討されることもなく事業が進められています。懸念の声もありますが、人口が減少するこれからは「さらに徹底した規制緩和だ!」という声もあります。
 そうでしょうか。
 資源や環境の制約が強まるなか、人口減少や自然災害にめげない強靱さ(レジリエンス)を身につけるには、賢く土地を利用することが今まで以上に必要です。
 それも今までのように「あれも、これも」「ここも、あそこも」ではなく、「ここは徐々に自然に返していこう」「ここに地域の核となる施設を集約しよう」といった厳しい選択が時には必要になります。
 その合意形成に、インパクト・アセスメント(影響評価)は欠かせません。それも環境に限らず、経済、社会も含めた持続可能性を科学的、民主的に検討するアセスメントが、その重要な手段なのです。
 日本にその知見・経験がないわけではありません。実は国際協力(ODA)の分野では環境、経済、社会の持続可能性を事前に評価する仕組みをもっており、世界銀行と比べても際だった成果を上げています。
 その仕組みつくりあげた中心人物の一人である原科幸彦氏を迎え、このたび小泉秀樹東大教授らと上梓された『都市・地域の持続可能性アセスメント』を中心に、人口縮小時代のプラニングシステムについて、じっくりお話いただきます。
 奮ってご参加ください。

学芸出版社 前田 裕資

□日時/場所/会費


日時:15年6月27日(土曜日)
   14時30分開場、15時〜17時頃まで
場所:学芸出版社3階@京都
   京都駅より徒歩5分

会費:1000円、定員45名(先着順)

   『都市・地域の持続可能性アセスメント』ご持参の方、会場でお買い上げの方は500円


ご参加の皆様からいただいた感想

Uさん(民間):
 持続可能性アセスメントについて、諸外国と比べ日本がこれほど消極的である、遅れていることにショックを受けた。
 既得権益を死守する方向に行ってしまうことは、仕方ないのかもしれないが、このままではイノベーティブな産業やアイデアが潰され続け、国益を大きく損ねることに繋がると思う。
 アメリカのシステムは知っていて面倒だと思っていたが、国の発展にも貢献しているのだと思う。

Tさん:
 全くの門外漢でしたが、「合意形成」の大切さと「進め方」について新たに考えさせられる貴重な機会をいただきました。有り難うございます。

Yさん(議会事務局):
 かつて県のアセスメント条例の策定を担当し、都市計画の線引きで800名の反対者を対象とした説明会の運営も担当しましたが、まったく本質を理解していなかったことを改めて実感しました。反省の気持ちでいっぱいです。
 これからもこの問題を勉強し直し、後進にも伝えたいと思っています。(議員の皆さんに理解いただくのは難しそうですが)。

Hさん(一般社団法人):
 インパクトアセスに基づく手法は、今の日本〜小さな自治体にまで市民の目、立場から重要な取り組みと考える。
 政治的な観点から見ると、施策の方針は政治の世界で決められており、それを前提として政策が進められている。それにたいしてインパクトアセスをどのように実践するかが、実際にまちづくりに携わるものにとって重要なpointである。

Tさん(市役所):
 どなたかが発言されていたように環境影響評価は時間だけがかかる、行政には負荷だけがかかるものと思っていましたが、今回のお話をお聞きして印象が180°変わりました。
 都市計画でコミュニケーションを実現したいと思います。
 帰りに岩波新書も買って帰ります。今日は懇親会に出られなくて残念です。

Yさん(大学院):
 新国立競技場の話からアセスメントの必要性を語っていただき、とても入り込みやすかったです。
 東北の復興の様子・計画を見ていますが、政府・自治体が理想的なまちを提示しているだけで、生きて戻っている住民はどれだけいて、その施設・住宅地はほんとうにその数が必要だろうかと疑問に思っていました。地方自治体・行政が一人でつっぱしることがないようにならないかと思いました。

Yさん(設計事務所):
 環境アセスをなんとなく知っていた程度だったので、すごく学びました。
 とくにアセスメント過程にいくつもの段階があり、そのたびに報告があるとか、意見が反映される方法があることを知り、もっと広まって欲しいと思いました。

Yさん(大学):
 国立競技場というタイムリーな話題もあり、IAについての知見を深めることができました。このような手法がなかなか浸透してこないことに、もしくは浸透させていくためにどのように考えていくかについて、個人的にも考えていこうと思います。
 恐らく小さな活動の場、たとえば地方行政のほんの一箇所からでも、このような動きが広がれば、IAについての意識も広がるかと思います。
 自分のフィールドでどこまで適用できるかについて、考えたいと思います。

Fさん(大学):
 貴重な講演を有り難うございました。
 私は、情報公開をなかなかしない行政側をなんとかすべきだと思う一方で、私たち市民も市民としての自覚を持ち、どういう計画のもとで生まれた都市に住んでいるのかということにもっと関心を持つべきだと思います。
 これから社会に出て行く人間として、その辺も考えて行動したいと思います。

Kさん(UR):
 良いお話でした。
 欧米でできて、なぜ日本ではできないのかと、いつも思う真のアセスメントです。

Mさん(公益財団法人):
 IAの大切さがよく分かりました。
 日本の情報公開の後進性を改めて認識することになりました。
 中国でのアセスメント数の多さは何を意味するのか−−一党支配の国でどのような機能・効果を持つのでしょう。言及していただきたかったです。

Dさん(市役所):
 事業について定量的・客観的データで検証し、住民の懸念にしっかり答え議論することが、質の向上につながることが理解できました。

Sさん:
 わかりやすくまとめていただき、大変参考になりました。
 アセスに対する見方が変わりそうです。


原科幸彦さん

1946年、静岡市生まれ。千葉商科大学政策情報学部教授、東京工業大学名誉教授、東京工業大学理工学部建築学科卒業、同・大学院博士課程修了(1975年、工学博士)。
東京工業大学助手、環境庁国立公害研究所研究員、同・主任研究員、マサチューセッツ工科大学客員研究員。東京工業大学助教授、教授、2012年、同大を定年退職。以降、現職。国際協力機構異議申立審査役なども兼務。
専門分野は社会工学で、環境計画・政策、参加と合意形成の領域。
日本計画行政学会会長、国際影響評価学会(IAIA)会長、環境科学会運営理事、環境アセスメント学会副会長などを経て、現在、日本不動産学会副会長、環境科学会監事、統計研究会理事、IAIA日本支部代表ほか。
主な著書は、『環境計画・政策研究の展開』(編著、岩波書店、2007年)、『市民参加と合意形成』(編著、学芸出版社、2005年)、 『環境アセスメントとは何か』(岩波新書、2011年)、『改訂版・環境アセスメント』(放送大学教育振興会、2000年)など。
主な受賞は、文部科学大臣表彰・科学技術賞、国際協力機構・理事長賞などのほか、日本計画行政学会、環境科学会、日本不動産学会ほかから受賞多数。IAIAの最高賞、Rose-Hulman Award をアジアから初めて受賞(2013年)


『都市・地域の持続可能性アセスメント』

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