文化財保護の新政策「文化的景観」について
左三角
前に 上三角目次へ 三角印次へ

 

D。 文化的景観保護の意義

 

 以上お話ししたことが、 現在の文化的景観保護に対する取り組みです。 具体的なモデル事業も行ってきましたが、 これから真剣に検討していかねばならないことは、 文化的景観保護の意義をどこに求めていくべきかという問題です。

 この保護制度は、 指定文化財と比較すると緩やかな規制で、 しかも地元主導で運用する制度です。 おそらく「保護」だけが文化的景観の意義ではないと考えます。 また、 文化的景観を有する地域の多くは、 過疎化や高齢化に直面しているので、 文化的景観の保護においては、 うまく運営主体を育成し、 文化的景観を活用することが望まれます。

 今日見ていただいた事例は農林水産業に関連するものが圧倒的に多かったのですが、 おそらく今後は都市部の工場群などが重要な検討課題になってくると思います。

 また私は今は東京で働いていますが、 もともとは関西出身で今日は久しぶりに大阪に来てみて、 やはり何か他とは違う文化的な香りがすると感じました。 しかし、 大阪のような都市では大きな開発がどんどん行なわれ、 景観も変容していきます。 土地所有も複雑な中で、 地域に染みついたものをどのように残していくのか。 それも、 文化的景観の課題として出てくると思います。

 この後、 質疑応答で皆様の考え方も聞かせていただければと思います。 では、 これで私の話を終わります。

左三角前に 上三角目次へ 三角印次へ


このページへのご意見はJUDI

(C) by 都市環境デザイン会議関西ブロック JUDI Kansai

JUDIホームページへ
学芸出版社ホームページへ